ゼロから始める味噌汁づくり
一人暮らしを始めて10年超。
今年になって、ようやく「味噌汁」を自分のモノに出来たように思える。
思い返せば、ここに来るまで本当に長い道のりだった…
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実家住まいの頃は、味噌汁は好きじゃなかった。
食事の最後に、ぬるくなった大根とわかめの味噌汁を、無理矢理流し込むような存在。母よ本当にすまなかった。
一人暮らしを始めてからは、味噌汁以外の味噌の使い道を見出せず、敬遠し続けた。
それでもたまーにペットボトルに入った液体味噌を買って、半分も使いきれないうちに悪くなって捨てるようなことが何度もあった。
社会人になってからしばらくは、貰い物の麦味噌にハマって、肉味噌ばっかり作ってた。
ひき肉を炒めて、酒とみりんで伸ばした麦味噌を加えて炒め合わせる。
白米に乗せたら延々と食べていられる美味しさ!
でも肉味噌以外の使い途を見出せず、結果飽きてしまった。
そんな味噌スキルゼロの私が、ようやく人並みに味噌汁を会得するまでに、何があったのか。
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1.かりそめ天国
かなり前の放送で、ピーマンの味噌汁が美味いって話をしていた。
その他にも「えっ?」と思うような具でも、味噌汁は成立するらしく、「味噌汁って懐が深いものなんだな」って感覚が心に芽生えた。
2.レシピ本との出会い
その名も「味噌汁はおかずです」という本。
味噌汁の懐の深さを知れたもう1つの要素。
味噌汁の基本的な作り方と、定番から変わり種まで、あらゆる具を紹介していた。
どの味噌汁も、
①出汁をとる
②具を出汁で煮る
③火を止めて味噌を溶かし入れる
のシンプルな3ステップで作れるっていうことに感銘を受けた。
(肉は先に炒めたり、火を通しすぎたくないものは味噌と同時に入れる等、一部例外あり)
他に読んだ本は
「レシピを見ないで作れるようになりましょう2」と、「新しい調理の教科書」。
・出汁って意外に短時間でとれること
・煮干出汁は水出しでもとれること
・麹が多い味噌は、味噌を多めに使えば出汁がなくても美味しいこと
・味噌は冷凍庫に入れても凍らないから、密閉して冷凍庫に保管するといいこと
あたりを学んだ。
レシピも大切だけど、それとは違った味噌汁の知識を身につけることが出来た。
3."300g"の味噌
味噌の何が苦手だったかというと、一人暮らしには内容量が多すぎるっていうところ。
うちの近所では、一番小さいものでも500gのパック。
一度に10g前後使うとして、約50回分。
1,2ヶ月で使い切るとして、60日のうち50回も作れる気がしない。無理…って感じだった。
そこで見つけたのが、久世福商店の味噌、300g入り。
このサイズ感が、自分には本当にちょうどよくて、見つけた時は嬉しかった。
多分カルディとかデパ地下とか、その他お洒落な食料品店でも少量味噌は売ってそう。散策は今後の楽しみ。
4.かくして
そんな一連の流れを踏まえ初めて作った、もやしの味噌汁。
煮干しの出汁パックを水にいれて火をつける。
沸騰したら5分ほどでパックを取り出す。
洗って水気を切ったもやしをさっと投入。
火を止めて、味噌を溶き入れる。
おたまで味見。
その、美味しさといったらもう至福…
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流石に毎日作るわけではないけど、半端な残り野菜や、何にもない日は乾燥野菜とか、ちょっとしたもので幸せを感じられることが、生活の質をひとつ上げてくれたような気がする。
それに味噌は発酵食品だから、乳酸菌が摂れるのも嬉しいところ。
みんなもモーニングみそ汁、飲もうよ。